令和元年度学習院大学スペクトル理論セミナー




研究集会 研究集会 "Schrödinger Operators and Related Topics"




第174回学習院大学スペクトル理論セミナー

日時:2019 年 11月 23日 (土) 15:00 -- 17:30
場所: 学習院大学 南4号館2階 205セミナー室

1. 15:00--16:00
講演者: 中島 秀太氏 (名古屋大・多元数理)

Title:Divergence of non-random fluctuation in First-passage percolation

Abstract: First-passage percolation was first introduced by Hammersley and Welsh in 1965 as a dynamical model of percolation. There are two types of fluctuations in First-passage percolation: the random fluctuation and the non-random fluctuation. They are both important and well studied. Although there has been a significant progress of the upper bound due to the development of concentration inequalities, it is hard to get a non-trivial lower bound because of the lack of techniques. In this talk, we discuss the divergence of the non-random fluctuation and related research.

16:00--16:30 tea time

2. 16:30--17:30
講演者: 小谷 真一氏 (大阪大学名誉教授)

Title: KdV方程式の解とシュレーディンガー作用素のスペクトル 

Abstract:従来研究されてきたKdV方程式は初期値が減衰する場合か周期的な場合であった.一般にKdV方程式の解を時間を止めて空間変数についての関数とみなし,その関数を1次元シュレーディンガー作用素のポテンシャルをみなすと,それらのシュレーディンガー作用素は時間が異なってもunitary同値であることが知られている.減衰する場合,または周期的な場合それをポテンシャルに持つシュレーディンガー作用素の本質的スペクトルは絶対連続である.したがって,従来のKdV方程式はシュレーディンガー作用素のスペクトルの観点からは本質的に絶対連続な場合のみ扱ってきたことになる.一方,最近,講演者は非減衰・非周期的な広い範囲の初期値に対してKdV方程式の解を構成することに成功した.これを前提にすると,絶対連続スペクトルのKdV方程式における役割,特異スペクトルの場合のKdV方程式の解の性質などが自然な問題として考えられる.講演ではこの辺の事情について近年考えていることを述べる.




集中講義

日時:2019 年 11月 19日 (火) 15:00 -- 17:00 : 1回目
            2019 年 11月 21日 (木) 14:00 -- 16:00 : 2回目(変更しました)
            2019 年 11月 22日 (金) 15:00 -- 17:00 : 3回目
            時間は若干変更の可能性があります。なお,20日(水)はありません.

場所: 学習院大学 南4号館2階 205セミナー室

講演者 : 小谷真一氏(大阪大学名誉教授)

Title: エルゴード過程を初期値に持つKdV方程式について 

Abstract : KdV方程式は1967年のシュレーディンガー作用素との関連が明らかになって以来多くの観点から研究されてきており,すでに研究されつくされたとの感がある. しかし,近年,今まで研究されてこなかった非減衰,非周期的なクラスの初期値に対してKdV方程式を解き,解の性質を調べるという問題に興味が持たれるようになった. 講義ではKdV方程式の解の構成問題を,広田-佐藤理論を解析的な立場から見直すことにより解決する. これにより広範囲の非減衰,非周期的な初期値に対してKdV方程式の解の構成が可能になる.エルゴード理論の観点からの将来の未解決問題についても述べる.

講義ノート



第173回学習院大学スペクトル理論セミナー

日時:2019 年 11月 9日 (土) 16:30 -- 17:30
場所: 学習院大学 南4号館2階 205セミナー室

講演者 : Pavel Exner (Doppler Institute for Mathematical Physics and Applied Mathematics, Prague

Title: Spectral properties of leaky quantum structures 

Abstract : The subject of the talk are Schrödinger operators with an attractive singular `potential', supported by a manifold or a geometric complex \(\Gamma\) of codimension one, formally written as \( - \Delta - \alpha \delta(x - \Gamma) \). We discuss the ways in which spectral properties of such systems are influenced by the geometry of the interaction support with the main attention paid to situations when the coupling constant is large or the geometric perturbation is weak, and asymptotic expansion can be derived. We also show how these can be approximated by regular potentials or by arrays of point interactions, and discuss effects arising from the presence of a magnetic field, in particular, the influence of an Aharonov-Bohm flux on the so-called Welsh eigenvalues.




第172回学習院大学スペクトル理論セミナー

日時:2019 年 7月 6日 (土) 15:00 -- 17:30
場所: 学習院大学 南4号館2階 205セミナー室

1. 15:00--16:00
講演者: 福嶌 翔太氏 (東京大・数理)

Title:\(L^2\) boundedness of pseudodifferential operators on manifolds with end

Abstract: We introduce pseudodifferential operators acting on functions or half-densities on a manifold with end. In the asymtotically hyperbolic case, we have not yet obtained the decay of integral kernel of our pseudodifferential operators in off-diagonal because of the exponential increasing of the coefficients of the metric tensor in the polar coordinate near infinity. In spite of this difficulty, we can prove \(L^2\) boundedness of the pseudodifferential operators with bounded symbols by the same method as that of usual pseudodifferential operators on Euclidean spaces. As an application, we construct the parametrices of differential operators on manifolds with end and estimate the error term in the \(L^2\) operator norm.

16:00--16:30 tea time

2. 16:30--17:30
講演者: 只野 之英氏 (東京大・数理)

Title: On a continuum limit of discrete Schrödinger operators on square lattice 

Abstract: 本講演では、正方格子上の離散シュレーディンガー作用素の連続極限について得られた結果を報告する。具体的には、格子幅を狭めていく極限で離散シュレーディンガー作用素が連続空間上のシュレーディンガー作用素にノルムレゾルベント収束することを、離散空間と連続空間の間の適切な対応を与えることで証明した。この結果の応用として、シュレーディンガー作用素の離散固有値及びそれに付随する固有関数の漸近挙動が離散シュレーディンガー作用素から得られ、その収束速度の上からの評価も得られる。本研究は中村 周氏(学習院大学)との共同研究である。




第171回学習院大学スペクトル理論セミナー

日時:2019 年 6月 22 日 (土) 15:00 -- 17:30
場所: 学習院大学 南4号館2階 205セミナー室

1. 15:00--16:00
講演者: 亀岡 健太郎氏 (東京大・理)

Title:Semiclassical shape resonances for Stark Hamiltonian

Abstract: We discuss semiclassical resonances for the Stark Hamiltonian. The main results are the Weyl law and the resonance expansion of the propagator in the shape resonance model. We introduce the complex distortion outside a cone to define and study Stark resonances for non-globally analytic potentials without energy range restriction. To prove the resonance expansion, we also discuss the functional pseudodifferential calculus for the Stark Hamiltonian.

16:00--16:30 tea time

2. 16:30--17:30
講演者: 三上 渓太氏 (理化学研究所)

Title: Semiclassical methods and observability estimate for Schrödinger operators with homogeneous potentials of order zero 

Abstract: 本講演では0次斉次なポテンシャルを持つシュレディンガー作用素の方向局所化現象と |x| → ∞ での漸近挙動を考察する。方向局所化現象は0次斉次なポテンシャルを持つシュレディンガー作用素並びに対応するハミルトン流の現象として知られてきた。本講演ではまずこれらの既知の方向局所化現象について触れた後、半古典測度の方向局所化について述べる。応用として0次斉次なポテンシャルを持つシュレディンガー作用素の場合に観測性不等式が成り立つための必要条件についても述べる。




第170回学習院大学スペクトル理論セミナー

日時:2019 年 6月 8 日 (土) 15:00 -- 17:30
場所: 学習院大学 南4号館2階 205セミナー室

1. 15:00--16:00
講演者: 水谷 治哉氏 (大阪大・理)

Title:A remark on wave operators on the scale of Sobolev spaces

Abstract: シュレディンガー方程式の散乱理論において、波動作用素の存在と漸近完全性は解の漸近挙動を決定する 重要な性質である。線形散乱理論では波動作用素は \(L^2\) 上で定義されることがほとんどであるが、 非線形散乱に応用する際にはソボレフ空間での考察が自然と必要になる。この講演では、 線形の(修正)波動作用素がソボレフ空間上の強極限として存在して漸近完全であるための十分条件と そのポテンシャル散乱への応用について紹介する。例えば1階のソボレフ空間の場合、 この条件は臨界な特異性をもつ短距離型、滑らかな長距離型、1次元デルタ型点相互作用など 広範囲のポテンシャルに適用できる。時間が許せば斉次ソボレフ空間の場合も紹介したい。

16:00--16:30 tea time

2. 16:30--17:30
講演者: 磯崎 洋氏 (筑波大名誉教授)

Title: Continuum limit of scattering solutions for periodic lattices 

Abstract:Consider the Helmholtz equation on periodic lattices. By the scattering solution, we mean the one associated with the continuous spectrum satisfying the radiation condition. For a class of lattices including the square, triangular and hexagonal lattices, we show that, as the mesh size tends to 0, the scattering solution converges to that for the continuous model. This is a joint work with Arne Jensen in Aalborg.




第169回学習院大学スペクトル理論セミナー

日時:2019 年 5月 18 日 (土) 15:00 -- 17:30
場所: 学習院大学 南4号館2階 205セミナー室

1. 15:00--16:00
講演者: 後藤 ゆきみ氏 (学習院大・理)

Title:Binding of Atoms in Mueller theory

Abstract: Mueller汎関数は密度行列に関する汎関数で、ある意味でHartree-Fock理論の一般化になっている、多電子系の近似理論である。本講演ではMueller汎関数の分子理論について得られた結果について紹介する。興味があるのは、分子の存在条件やイオン化の上限である。

16:00--16:30 tea time

2. 16:30--17:30
講演者: 蘆田 聡平氏 (学習院大・理)

Title: 電子のハミルトニアンの固有値の下界評価 

Abstract:複数の電子と原子核がある場合のシュレーディンガー方程式に対しては、まず原子核を固定して電子の固有値問題を考えるという方法があります。この固有値問題は厳密には解けないため、固有値の評価方法を考えます。全電子のハミルトニアンは下半有界であり、固有値の上界評価にはmin-max原理に基づく方法があります。一方で、固有値の下界評価はGrosse-Hertel-Thirringの方法によれば、1電子ハミルトニアンの固有値問題に帰着されます。しかし、この固有値問題も厳密には解けず、固有値の下界評価は難しい問題になります。本講演では、1電子ハミルトニアンの固有値の下界評価を与える一つの方法を報告します。




昨年度までの記録

平成30年度

平成29年度 平成28年度 平成27年度 平成26年度 平成25年度

平成24年度 平成23年度 平成22年度 平成21年度 平成20年度

平成19年度 平成18年度 平成17年度 平成16年度 平成15年度

平成14年度 平成13年度

 


連絡先:学習院大学理学部数学教室
TEL: 03-3986-0221 内線 6443(中野(史))

e-mail: (あっと)を @ に書き直してください。